表層材ガイド
表層材としての砂

砂のあそび場
砂をあそび場の表層材として採用するのは、屋外のあそび場では定番です。衝撃吸収性や感覚遊び、自然素材が重視される幼稚園や保育園、学校では特に一般的です。
シンプルさや自由度の高さ、馴染みのある素材であることなどから、幅広いラインアップのなかであそび場の表層材として砂が選ばれることもよくあります。
砂は粒状の自然素材で、あらかじめ整備された囲いのなかに充填して施工されます。適切な深さを確保することで衝撃吸収性を発揮し、多様なあそびを後押しする表層材です。専門性の高いあそび場の設計では、砂の表層材はゾーニングに活用され、砂が拡散しないよう適切な縁取りが設けられます。

砂と他の表層材との違い
あそび場で利用される表層材は、どれか一種類だけということはほとんどありません。広さにもよりますが、複数の表層材を組み合わせることもあるでしょう。
砂と他の表層材の違いを簡単にまとめました。
砂 vs ハイブリッド芝:どちらも自然素材の表層材ですが、砂は掘ったりあそびの素材として使ったりでき、ハイブリッド芝はしっかりとした地面で動き回りやすいのが特長です。砂は感覚遊びにぴったりで、ハイブリッド芝はジップラインのように子どもたちが活発に動く場所の自然な舗装として最適です。
砂 vs ゴム舗装:ゴムは安定した衝撃吸収性を発揮し、落下時の安全性を高めます。また、動き回りやすさやメンテナンスの楽さ、カスタマイズのしやすさも特長です。施工エリアに色彩を加えたり通路を設けたりしたい場合は、Wet Pour工法のゴムチップ舗装がよいでしょう。
砂 vs 人工芝:人工芝は安定感があり耐久性も高い表層材で、マルチスポーツコートのような酷使される環境に適しています。こういった場所では、砂は最適な選択肢とはいえません。
最適な表層材は、施工場所の用途や求めるもの、動き回りやすさの希望やメンテナンスにどれくらい手をかけられるかなどによって異なります。
表層材として砂を利用するメリットと注意点

砂を表層材にするメリット
砂はあそび場の表層材として多くの実用的な利点を備えており、現在でも根強い人気があります。
自然素材のため、屋外環境に馴染みやすく景観をベースにしたデザインにも溶け込む
最適な深さで施工することで 衝撃吸収性を発揮する
掘ったり何かを形づくったりするなど、創造力をつかったあそびや感覚遊びを促す
柔軟性が高く多様なあそび場のレイアウトにも合わせられる
子どもたちや保護者、設計者などにも馴染みのある素材である
自然な風合いを求める場所でそれほど激しく使用される環境でない場合は、砂も選択肢の一つになります。

砂を表層材にする場合の注意点
表層材として砂を選ぶ際は、以下のような点に注意する必要があります。
レーキで平らにしたり補填したりといった定期的なメンテナンスが必要
あそびや天候の影響で砂が拡散してしまうことがある
車椅子やベビーカーでは利用しにくくなる
利用者の多い場所や周囲に建物があるような都市環境には適さない
公共スペースでは特に、衛生面の管理が必要
こういった点から、砂は単独であそび場全体に使用するよりも、複数の表層材と組み合わせて使う方がよい場合があります。
施工と管理
砂は比較的安価な表層材ですが、日頃の管理が必要になる素材でもあるため、計画段階からその点を考慮しましょう。
砂を表層材として利用するには、以下のことが必要です。
地面を整備し、囲いを設ける
衝撃吸収性を確保できるよう適切な深さで施工する
砂の拡散を防ぐため縁を設ける
コンパンがプランニングから施工まで各段階でお手伝いします。
通常のメンテナンスには以下のようなものがあります。
定期的なレーキ掛けとならし
必要に応じた砂の補填
ゴミなどを取り除く作業
表面が固まった状態の他の表層材と異なり、砂を表層材にする場合は日常の管理負担が大きくなるため、メンテナンスができるかどうかも考慮して選ぶ必要があります。
表層材を選ぶコツ
どのあそび場にもあてはまる万能な表層材はありません。砂は数ある選択肢の一つであり、用途に応じて適切に選ばれたときに、その特性を最も発揮します。
あそび場の多くは、砂と他の表層材を組み合わせることで安全性とあそびの価値、耐久性、アクセシビリティのバランスがとれます。たとえば、子どもたちが遊べる砂場、人工芝を敷設したスポーツエリア、で施工されたメインのあそび場、といった組み合わせが考えられます。このように用途に応じて表層材を使い分けることで、 砂で思いきり造形を楽しんだり、スポーツで酷使されても地面のコンディションが保てたり、たくさんの子どもたちが遊び回っても傷みにくく、安全で清潔感のあるあそび場を維持できたりします。
よくある質問
砂は、適切な深さを確保すれば安全な表層材になります。地面が固められていないため衝撃を吸収しますが、落下高が低いあそび場や幼児向け遊具のエリアで利用されるのが一般的です。
砂の表層材を維持管理するには、日頃から手入れをする必要があります。大抵の場合、レーキ掛けやならし、ゴミの除去などを日常的に行います。また、あそびや天候で砂が次第に拡散するため、必要に応じて補填も行います。
日頃のメンテナンスが可能な場所であれば、砂は公共施設や学校の表層材として適しています。昔ながらのあそび場や幼稚園など、自然と触れあうあそびや掘ったり感覚を刺激したりするあそびを重視している場所でよく採用されています。
表層材として砂を選ぶと、インクルーシブなあそび場にしにくくなります。粒子状の素材のため安定感がなく、車椅子や歩行の補助具、ベビーカーなどでは移動が困難です。
こういった理由から、次のような工夫をして取り入れられることがあります。
主要な通り道には安定感のある他の表層材を使う
あそび場全体ではなく、特定のエリアにだけ用いる
こういった方法で、アクセシビリティとあそびの価値のバランスがとれたあそび場にできます。
